2008年2月7日木曜日

さいごに。

1月31日。無事に日本へ着きました。旅は終わりました。
只今、親戚のところへ寄り寄り我が家へ向かっています。
けしてあっという間ではなかった163日間。あまりにも密度が濃いので、5ヵ月前の事が何年も前の出来事のようです。
夢のような日々というには刺激的な出来事が多々ありすぎて、また、日常の事のように現実的で鮮明な記憶があるというにはあまりにも非日常的なところまでいってしまいました。
各地でいろいろなことがあり、いろいろな気分になりました。まさにお金では買えないものです。
私達が国をまたいで旅ができたことはとても貴重な経験となりました。
まずアメリカ。開拓精神とふところの深さ。とてもパワフルな国です。
ヨーロッパはやはり古いものが生きているところです。ちょっと保守的な印象を受ける部分もありましたが。しかし、その国々がEUとなって大きなひとつのものとなっている目に見えない影のようなものを感じました。
インドは噂通りの刺激的な国です。都会的な人から裸の人から牛まで。行ってみない事には始まりません。
中国は思っていたよりもいたって普通でした。良い意味で。故宮博物院で見た人間離れした工芸品と華僑の商才で、日本が飲み込まれる事を想像してしまいました。
そして、日本へ帰ると。運動能力を高めたりダイエットをしたり、身体を管理してくれるゲームソフトが登場していました。ちょっと安泰。
より自然なものを求める繊細さと、改良に改良を重ねる職人魂と、サービス精神までも持ち込む工業製品。日本の突出したところだと思います。それと、アニメと漫画。
東回りに国々をまわってきて、最後に日本を見た時の印象です。
これから何が起こるかわかりませんが、おそらく人生最大のイベントとなりました。
また次の機会に...という想いがないわけでもありませんが、そんな夢は来世にとっておきたいと思います。
最後に、ブログにつきあっていただいた皆さん、ありがとうございました。
一緒に楽しんでくれたりブログが更新されされない事をはらはらしたり、人それぞれかとは思いますが、見てくれている人達がいるからこそ最後までブログを続ける事ができました。
どうもありがとうございました。

2008年1月30日水曜日

旅が終わります。

明日、日本へ帰ります。
最後の締めは故宮博物院です。まさに中国四千年の歴史と人口の多さのなせる業満載です。
工芸品が芸術品に替わる時代背景など、調べだしたらとても奥が深そうです。
そして、ちょっと小洒落たレストランで旅の最後に乾杯をし、足裏マッサージで163日間の老廃物をとってきました。
日本が近づくにつれて、嬉しいような寂しいような気分でした。いざ終わるとなると、まさかと思うほど寂しいです。もう十分なはずだったんですけど。

2008年1月29日火曜日

お土産


この旅に出るにあたって助けてくれた人、お世話になった人、心配してくれた人達がいます。そして、これまで私達は自分達の為に生活をしてきましたが、もっと広く家族を大切にしないと、と考えました。
なので、トルコあたりから気合を入れてお土産を買い集め始めました。というか、私達の楽しい買い物欲を満たす為でもありましたが。
「買い物、楽しいね~」と言っているうちに、タイを出る頃には業者のような荷物の量です。というのもちょっと言い過ぎですが、各地で集めた品々はとても貴重です。荷物の盗難の心配をする時も、パソコンよりも何よりもお土産を盗られる事の方が大事件だと本気で考えました。パソコンは、お金さえ払えば代わりのモノを手に入れられので。
そんな大切な品々を広げてみると、ひとつひとつを買った時の事やその国の事なども一緒に思い出します。「あぁ、本当にいろんな事があったな~。」と思いに耽ります。
しかし、まだ足りない。という訳で、今日はお土産買い集めの最終段階へ入りました。
台北市内から電車で30分くらいのところに、鶯歌という陶器の町があります。
そこで、素敵なお店を見つけました。美術館で目の保養をするかのように鑑賞してきました。
それから、お茶屋さんです。お店に飾り気はないけれどもかんじが良く、みんなが日本語を話せるという熱心なお店でした。
これで買い物終了です。
そこで。私の買い物天国TOP10です。まずは1位から。

★NO1 トルコ
質の良いものが交渉しだいで安く買えます。特にネクタイ、クッションカバーなどテキスタイル系は質・デザインともに素敵なものに出逢えます。そういうお店は少ないですが、頑張ればめぐり逢えます。買えませんが、絨毯もとてもかっこ良いです。
★NO2 タイ
チープ雑貨天国。チープな割りにかわいい小物がたくさんあります。アジア1のエスニック雑貨の充実度です。また、Tシャツのデザインもアジア1。さらに、欧米旅行者がアジアへ来たら買うアジア風の洋服やビーチで過ごす為の水着まで安く手に入ります。タイですべてを調達して新たな旅行気分を満喫するのも楽しそうです。
★NO3 モロッコ
素敵なランプシェードがものすごくたくさん売られています。’ここが旅の最終地だったらば’と何度思ったことか。またモロッコの男性がよく履いているバブーシュ(皮のスリッパのようなもの)やイスラム女性が頭にかけているスカーフのようなものなど、現地人御用達のモノでなかなか素敵な品が見つかります。ちなみに絨毯はトルコよりも民族風です。 
(買い物天国と言えるのは、ここまでのような気がします。以下は根気と財布との相談が必要です。)
★NO4 イタリア
美しいヴェネチアングラス。アクセサリーから小さなグラスまで、欲しいものはいくつも見つかります。素晴らしいモノとは。というのがわかります。また’のみの市で掘り出し物なんて旅人には不可能’という考えを覆してくれた、のみの市もあります。
★NO5 台湾
鶯歌。ここでじっくりと陶器をさがすのも良いです。いつの間にか夢中になっています。’どうせ○万円か?’と思うモノが○千円だったりします。それとお茶。おなじみの烏龍茶・鉄観音なども質の良いものが日本よりも安く買えるようです。
★NO6 ノルウェー
忘れられない北欧雑貨。雑貨には目もくれない旦那をとりこにした雑貨天国です。インテリアから雑貨まですべてが洗練されています。残念ながらこの旅最高の高物価国の為、お値段もお高いです。
★NO7 ネパール
ダージリン地方に近く、質の良い紅茶が安く手に入ります。この旅一番の低物価国の為、本当に安いです。また、じっくり探すと雑貨の置き物系は少しくらっときます。鈍い光を放つ魚の骨をはめ込んだキャンドルスタンドには心を奪われました。
★NO8 ベトナム
フランス領だっただけにアジア雑貨らしからぬ香がします。チープなものからなかなかのお値段まで、値段分の満足いく雑貨が見つかります。
★NO9 香港
バーゲン中にたまたま香港へ行く人、またはバーゲン狙いで買いまくる人には納得の国です。
★NO10 アメリカ
お金持ちになったら。NYチェルシーのギャラリーで気に入った作品を買いたいです。

2008年1月28日月曜日

最後の国へ


この旅最後の国、台湾へ来ました。
あいにくの雨模様ですが、早速、小籠包を食べに向かいます。
NYタイムズ紙の世界のレストラン・ベスト10にも選ばれたという名店「鼎泰豊」。の2号店です。
というのは後で知った事で、美味しければ良いのです。
そして、中国圏内でこんなサービスを受けるとは思いもよりませんでした。
限りなく日本的なのです。
ぶっきらぼうな中国的接客は影もなく、ソフトなあたりです。店内も清潔で、トイレなどは日本と同じような充実度です。ちなみに、この旅で’トイレは日本にかぎる’と確信しました。
それから、お楽しみの小籠包。箸でつまみあげても破れない小籠包。ジューシー過ぎる肉汁ごと、口の中へ放り込みます。美味しいですね。上海の鼎泰豊よりも美味しいようです。台湾にいる間に本店にも行ってしまいそうです。
そして、よくある事ですが、出てきた目の前の食べ物に夢中で、写真に収めるのをついつい忘れてしまいます。なので、写真は’あんちまき’のみです。


2008年1月26日土曜日

ブーム


ここ香港で、行列ができているお店はほぼお寿司屋さんです。そして「日式」と書かれた日本食レストランの看板をよく見かけます。
デパ地下でも日本列島都道府県別の物産展が催されていました。
コンビ二の陳列棚では結構な種類の日本のお菓子が良い位置を占めています。
この光景は、ひいき目に見ても日本食ブームです。
しかもこのブームは、日本の地域別に食べ比べるのがポイントのようです。
お寿司屋さんにしても、メニューには’北海道派?’または’九州派?’などと書かれていて、選ぶ楽しみがあるようです。
ラーメンも、日本のインスタントラーメンがそうであるように、地域ごとの特色が売りのようです。
小さな島国日本をそうやって地域ごとにとらえてくれるなんて嬉しい気分です。

写真上。これは日本でも流行ったエッグタルト。もとはポルトガルのお菓子ですが、ポルトガル領だったマカオへ伝えられ、隣の香港まで流れてきたようです。

写真下は、フィリピン人のお手伝いさん達。日曜日になるといたるところでこういった光景が見られます。ビニールシートを敷いて道端でおしゃべりです。

2008年1月25日金曜日

戦利品。


飲茶にはついつい夢を抱いてしまいます。
たくさんのもわもわの湯気で蒸された小さな蒸し器。熱々の飲茶。少しずつ好きなものを選んで食べる楽しさがあります。デザート代わりの飲茶があるというのも楽しみのひとつです。
常に夢は抱いているものの、いつもまあまあの満足度でお店を去ることになります。
それでも懲りずに飲茶を欲してしまいます。
それが香港ともなればこれを食べないわけにはいきません。
香港へ着いて早速食べに出かけた飲茶のお店。さほど美味しいわけでもなくお店がきれいなわけでもない。なのに値段が高い。
香港でもこうなのかな。飲茶ってこういうものなのかな。と、飲茶に対する幻想を捨てようかと思いました。
しかし、やっと巡り逢いました。
しかも、ちょっと刺激が強すぎです。
まず、店内へ入った時から勝負は始まります。満席大混雑の店内で自分で席を確保しなければなりません。店内で立っている人達は、席を確保しようと目をぎらぎらさせています。そんな中、もうすぐ食べ終わりそうな人達を探し出し、傍で待ちます。中国人との競争です。
席を勝ち取ったら、慣れない作法を見よう見真似でやってみます。作法というか習慣のようなもので、自分用の食器類をお茶の入った小さな器で洗います。
食器類があまりきれいではないので、こういう習慣が生まれたそうです。昔ながらのお店では、こうして食器類を洗う人もいるそうです。今回のお店「蓮香樓」では、ほとんどの人がそうしていました。
それからついに飲茶です。飲茶を載せたワゴンがまわってくるので、その中から好きな飲茶を選びます。積まれた飲茶。近くに来る頃にはなくなっていたりと、みんなのすごい食欲ぶりが表れています。
ワゴンが近づき、とりあえず中国人に負けないようにあれもこれもと選んでしまうと、あっと言う間に満腹です。しかも美味しいです。勝手に勝利を得た後の飲茶は最高です。

2008年1月23日水曜日

買い物天国


久しぶりに都会にいます。香港です。
香港は旧正月に年明けを祝います。なので、年末年始に旅行に行っても街が休んでいないという、正月休みを利用する旅行者にはありがたい都市のひとつです。
旧正月というのは、その年によって変わるそうです。今年の旧正月元日は2月7日です。
そして、クリスマスから旧正月までがバーゲン期間です。
バーゲンといっても香港は気合が違います。高層ビルが立ち並ぶショッピングモールは買い物目当ての人で大賑わいです。そして、一流ブランドまで安くなるのです。一流ブランドともなれば、ガードマンによる入場制限を経ての入店です。
値下げ率もクリスマス過ぎから徐々に安くなっていき、旧正月前には70、80%offにまでなるようです。
但し、安くなるのを待っていては良い品はなくなります。そのあたりの自分との攻防を経て商品を勝ち取った人が、様々なブランドショップの紙袋を抱えて歩いています。
好きな人は、ここで一度買い物に狂ってみるのもありです。