2008年1月13日日曜日

老寨山旅館


私もこれまで32年間生きてきて、私なりにスゴイと思う人に出会う機会はいくつかありました。でもこれほど自分の選ぶ道をやり抜いている人に出会ったのは初めてです。
私達が滞在している宿、老寨山旅館のご主人、林克彦さん。
もともとは山が好きだった林さん。これまでさまざまなボランティア活動をされてきたようです。ネパールでは微小水力発電所をつくり、ヒマラヤのひとつの村すべてに豆電球電気を通したそうです。10年かけて。この事は1985年頃の英語の教科書でも取り上げられたそうです。
この街、興坪では老寨山の石段作り。また、この綺麗な風景を残す為に、川や山のゴミ拾いをしているそうです。中国だけではなく、特にインド、ネパールなどでもゴミを道端に捨てることが当たり前という光景は私達もたくさん見てきました。少しでも変えたいという林さんの想いのようです。
そして山のふもと、宿の隣には公衆トイレまでつくり、しかもその人糞を利用してメタンガス発生炉を作ったというのです。
まさに驚きの連続です。林さんには「でも」という言葉がないのだと思います。思い立ったらやってしまうのです。そんな林さんをまわりが放っておくはずはありません。一見、町場の飲み屋にいそうなおじさんなのですが(実際はあまり飲まれないそうです)、おのずと人が集まってくる存在になってしまったようです。
そして林さんが作り上げた石段のある老寨山へ登りました。よくもこんなところに道を作ったものだと何度も感心してしまいました。その山頂からの眺めは、まさに’絶景カナ’。ここからの眺めが気に入って林さんは道を作ろうと思ったのだそうです。
こんな林さんの宿での滞在は、宿に泊まるというよりも林さんちにおじゃましている気分になります。
そして今日は私達が夜ご飯をつくることになりました。ビンサイさんと喜多郎くんと一緒に市場へ買い物へ出かけます。私達だけだとぼられるので。そして、旧正月前で空き巣が多くなっているというので林さんはお留守番です。
献立は。こちらではよく見かけるマコモダケを取り入れて博多がめにを作りました。それと卵焼きとトンカツです。ちなみに私達が料理しているそのかたわらで、奥さんのビンサイさんがレンコンを煮ていました。その火の元がメタンガスだというのです。本当に感心してしまいます。
これまで特定の宿名や人物名などを出さない旅行情報に乏しいブログでした。でもここ興坪と林さんとその家族その宿について、ぜひ知ってもらいたいと思いました。
桂林へ行こうと思っている人には、ぜひおすすめの宿です。林さんちへおじゃましてみませんか?
老寨山旅館 http://www.laozhaishan.com/


写真下、奥に見えるのが林さんちの裏山、老寨山。

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