2007年11月23日金曜日

名物日本人宿


イスタンブールでは、現地の人にも有名な日本人宿に泊まる事にしました。
日本人宿とは主に日本人が経営している宿で、旅の情報を求めて日本人旅行者が集まってきます。各国のガイドブックが並び、情報ノートという、ガイドブックには載っていないような細かい情報が旅人によって書き綴られたノートもあります。そしてそこには’沈没’した人達もいると聞きます。彼らから現地人並の情報を聞き出せればラッキーなのです。’沈没’とは、その地域が大好きであったり、ドラッグに手を出して離れなれなくなったり、日本よりも居心地が良かったり、と様々な理由で、旅行ではなくそこに長期滞在をしてしまうことを言うようです。「日本の英語教育が上手くいっていれば、ニート達は物価の安い途上国で生活するだろう」という、日本人が英語を話せない例え話にも出てくるほどあまり良いイメージはないようです。
そして私はこの宿へ行くのがとても嫌でした。情報を持っているとは言え、このつわもの達とどう接していいのやら...。今後の為に頑張って足を踏み入れました。
日本人に囲まれ、穏やかな空気をちょっとは期待していたものの。かなり気を遣って神経をすり減らしてしまいました。
ブルガリアで会った日本人の話通り、神経質な名物管理人のおかげです。何をするにも気を遣い、おまけに断水です。
しかし、ガイドブックの品揃えは立派でした。アジアからヨーロッパへ向かう人。ヨーロッパからアジアへ向かう人。その通り道となるイスタンブールで、多くの旅人達が持っているガイドブックを残していきます。大げさな言い方ですが、東と西の架け橋であるイスタンブールが繁栄した縮図のようです。
そしてたくさんのガイドブックのコピーをとり、これがいつか役に立つ日が来る。と重い足取りで宿へ帰りました。
写真下はグランドバザールのファブリック屋のお兄さん。最後に「幸運のしるし」と言って小さな飾りを胸につけてくれました。しかし、’この人は買い物します!’という仲間内での’しるし’ではないかと思い、申し訳ないですがすぐにはずしてしまいました。やはりここでも日本人は声が掛けやすいようなので。とにかく疑り深く考えを巡らせている自分がおかしく悲しいです。

0 件のコメント: