2007年11月20日火曜日

世界の基準


世界遺産。 最近はその言葉を頼りにしなくなりました。
世界遺産の街。などへ訪れてみるもののその重要さを理解しずらい場合も多くありました。世界遺産の基準とは?などと考えたくらいです。きっと、長い歴史を含め、難しい基準があるのかもしれませんが。
ただ、短期的に訪れる私達にとって、難しい歴史よりも視覚的な驚きが圧倒的に勝ります。
ブルガリア・ソフィアから訪れたリラの僧院は想像以上でした。
セルビア、ベオグラード、と寒い地域続き。しかも戦争の痕を目の当たりにした私達にとっては、とてもグレーな気分の地域が続きました。
そこで、新たな光を差し込んでくれたのは想像もつかなかった’リラの僧院’です。 最高に良かったです。
詳しいことは解りませんが、ブルガリア正教の本山だそうです。
教会の内部は写真撮影禁止です。残念です。しかし写真撮影などとんでもない、というような厳かな空気が漂っています。
えらそうな言い方ですが、この’リラの僧院’は非の打ち所がありません。これまでに見た建築物は、大きければ大きいほどその大きさに圧倒されますが、間延びして隙があるようにもかんじられます。’リラの僧院’はわりとコンパクトで、装飾すべてに神経がいきわたっているようです。聖職者が座るであろう椅子、壁、柱、すべてにおいてぎっしりりと装飾がなされています。こんなにも緻密で立体的な暖かみのある装飾を見たことはありません。 一面に描かれているフレスコ画もちょっとくすんだカラフルな色使いで暖か味があります。そして、日本のお寺のような匂いがかすかに漂っています。
世界遺産に対して期待をしていなかった私にとって、久しぶりに感動的な建築物でした。ブルガリアまで来た甲斐があると思いました。

写真下は、リラの僧院ツアーに迎えに来てくれたバス(?)。ツアーバス。せめてワゴンかと思っていたのに...。こじんまりと、気の良いエストニア人と3人でのドライブのようなツアーとなりました。




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